セミナー報告 | マンション管理の部屋

セミナー報告

皆さんこんばんは。寒い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。

昨日の夜、ちょっと飲んで家へ帰る途中、あまりの寒さに息が止まりそうでした。


さて、今日は埼玉県マンション居住支援ネットワークが主催するマンション管理セミナーに出席してきました。

セミナーではNPO法人である『匠リニューアル技術支援協会』の代表理事である毛塚宏さんの講演がありましたので少し紹介したいと思います。


この『匠リニューアル技術支援協会』は、


①リニューアルに関わるちゃんとした知識と技術を身につけた技術者、職人の育成

②賢い消費者の育成

③双方の出会いによる確かなリニューアルの実現


を理念とした団体だそうです。

リニューアルを行う会社や団体というよりも、技術者や職人一人ひとりに着目したということです。
確かに『企業は人なり』といい、いくら大きく信用の高い会社でもひどい担当者がいることもありますし、その逆もあります。

簡単にいえば『良い職人さんを増やそう』といったところでしょうか。

これから団塊世代が退職を迎える中、多くの優秀な技術者もこれに含まれていると思われますので、是非取り組みを進めてもらいたいものです。

講演の中で《長寿命化を潮流に》という話しがありました。
平成15年末時点のマンション戸数は447万戸、国民の約1割が居住している計算です。そして、マンション居住者の5割弱が永住派といわれています。

マンションの法定耐用年数は47年とされていますが、実際老朽化で再建されたマンションの平均寿命は37年で、法定耐用年数より早く建て直されています。
要するに平均寿命より早死にだということです。

マンションの建て替えには多くの費用と手続き、困難な合意形成を必要とされ、また実際の解体では多くの産廃が発生しますので、やはりスクラップ&ビルド(直して長持ちさせるより、解体して建て直す考え方)ではなく、長寿命化を考えて行かなければいけないということです。

特に重要なのは長期修繕計画の作成で、なんでもいいから計画があればよいという訳ではなく、ちゃんとそのマンションの実態に則した、また一定の期間で見直しをされた計画管理が重要とのことでした。


その他にも色々なお話しがありましたが、最後に

『賢い消費者になるための「5つの脱」』というものをご紹介します。


①脱羅針盤なき航海

  管理のよりどころとなる管理規約や諸規則などが関連法制度の動向も勘案

  しながら適切にみなおされ  ているかどうか。


②脱おまかせ主義

  大事な管理の問題を管理会社や理事会などにお任せになっていないか?

  管理の主役は一人ひとりの区分所有者であるはずなのに、他人事のように

  考える観客型区分所有者は多くないか?

③脱共私混同 

  共有と私有の区分の無理解がいたずらに混乱を招いていないか。

  共有意識を培うことが暮らしを変えるモメントにもなるという認識が持たれて

  いるかどうか。

④脱看板頼み

  大手だから、有名だから、今まで問題なかったからとイージーに管理会社や

  施行会社を選んではいないか。そのために管理費や修繕積立金も無駄遣い

  がされていないかどうか。

⑤脱無計画な運営

  目前の問題やトラブルに目を奪われ、時には翻弄され、中長期的な観点から

  管理を捉える捉える視点をおざなりにしていないか。


2月中ももう一度、『匠リニューアル』のセミナーがありますので、またご紹介します。

ではまた。