阪神大震災から11年 | マンション管理の部屋

阪神大震災から11年

ろうそく


6,434人が犠牲となった阪神大震災から今日で丸11年です。

私の両親も当時、神戸の東灘区という一番犠牲者の多かった地区に住んでいて、マンション管理士になったきっかけの一つが阪神大震災だったという話しは、ブログの記事にも書いたことがありますし、プロフィールにも記載してますので、ご存知の方も多いのではと思います。


11年前の当日の記憶はまだ鮮明に残っていて、朝の7時前に関西に住んでいる親戚から電話があり、

「今、神戸で大地震があって、ビルが倒れたりして大騒ぎになってる」と伝えてきました。


慌ててTVをつけましたがNHKでは、その時点で震度3程度となっていて、「まあ、たまたま古い建物が倒壊したんだろう」と思い込んでいたところ、だんだんと大騒ぎになって、慌てて両親に電話をしても全く電話がつながらず、安否不明となっていました。


私も両親の身を案じ、震災翌日に現地に赴きましたが、目の当たりにした街の光景はあまりに現実離れしていて、逆にリアリティの無いものとして記憶に残っています。


あれから11年・・・・。

大切な家族を失った人の悲しみは察するに余りありますが、震災で自宅を失った人の苦悩も相当なものだと思います。


以前、ドキュメンタリー番組で、震災でマンションが倒壊してローンの支払いだけが残り、大変苦労をされている方の特集がありましたが、家を新築しようにもダブルローンを背負うことになり、将来の生活の目途が立たないという内容でした。


特にマンションの場合はハードルが高くなります。

一戸建住宅であれば建物が倒壊しても土地が残りますから、自分の判断で仮設の住まいを建てることも可能ですが、マンションが損壊すると解体や建替えにも決議が必要ですし、実際阪神大震災では居住者が離散してしまい連絡がとれず、相談すらできないといった状況だったようです。


あれから11年・・・・・。

地震に遭わなくても、耐震偽装という人間の仕業によって住まいを奪われた人がいます。

これは本当に許せないことだと思いますし、偽装に係わった人には阪神大震災の教訓が全く生かされなかったということで、日本人は「人間らしさ」とか「人の心」といったものをいったい何処に忘れてきてしまったのだろうかと思う、今日この頃です。


震災でお亡くなりになった方のご冥福を心よりお祈りします。