住宅性能評価で二重の見逃し!
新年明けましておめでとうございます。
今年も一年、よろしくお付き合いのほど、お願い申し上げます。
さて皆さんはお正月はどのように過ごされたでしょうか?
帰省や旅行された方も多いと思いますが、長いお休みで家を空けた後、ついつい思うのが
やっぱり、家が一番
ではないでしょうか?
住まいに安らぎを求めることはとても重要なことですね。
住まいというのは『衣食住』という生活の三大要素の中の一つですし、もし住まいの平穏が妨げられたら生活全体にも大きな影響を及ぼしかねませんね。
しかし、住まいに平穏を求めるというささやかな要求ですら、耐震偽造問題等で脅かされる時代です。
我々も多くの情報の中から、「何が正しくて重要な情報か?」ということを十分に見極めていかなければなりません。
そんな中、先日の日経新聞の夕刊に
建築確認と性能評価 同一機関で審査
”二重の見逃し”募る不安
「購入、何を信じれば・・・・」
という記事がありました。
これは、偽造された構造計算書で建築確認を受けたマンションに、耐震性などを客観的にチェックする
「住宅性能評価書」が交付され「二重の見逃し」が発覚したというものです。
「建築確認と住宅性能評価の違いは?」
建築確認はこれから新築する建物が建築基準法やその他の法令に適合しているかどうかを審査するのに対し、住宅性能評価というのは住宅の購入者に客観的な判断基準を提示するために、耐震性や高齢者対応などについて等級評価をするものです。
ですから、住宅性能評価は受けようが受けまいが建築主の自由ですが、建築確認を受けずに建物を建てると違法建築ということになります。
「住宅性能評価を受けるメリットは?」
簡単に言えばダイヤモンドの鑑定書と同じようなものです。
例えば車を購入する際、カタログには馬力やトルク、燃費といった基本性能が数値化されているので、他社の車と比較することができます。
しかし、住宅の場合メーカーが「高耐震」とか「バリヤフリー」とか「高断熱」とか「環境対応」などといっても比較するものがないので、どの程度優れているかわかりません。
そこで、これら9分野28項目を等級評価して客観的な判断基準にしようとしたものです。
今回の問題は同一の検査機関が建築確認と性能評価を兼務していたため、耐震偽装があった建物なのに住宅性能評価でも耐震適正の評価を受けていたというものです。
最近では食品でも産地偽装が多いようですし、いったい何を信じたらよいのか?というところです。