マンションみらいネット
「マンションみらいネット」のロゴマーク
マンションの格付けについては、新聞や雑誌で随分とりあげられていますし、このブログ
でも書いてきましたが、詳細がわかってきましたので報告いたします。
ひとつは国土交通省が現在策定準備を進めている
『マンション管理標準指針』と、
もうひとつが、国土交通省の補助事業で(財)マンション管理センターが準備を進めている
『マンション履歴システム』 (通称:マンションみらいネット)です。
まず、『マンション管理標準指針』ですが、
マンションを適切に維持管理するため、管理組合の標準的な対応等を示す指針で、
国土交通省がH17年中を目途に策定・公表予定しているものです。
おそらく年内中に公表されるものと思われます。
これまでも国土交通省は、マンションの標準的な規約としての
『マンション標準管理規約』や、
管理組合と管理業者間の標準的な委託契約としての
『マンション標準管理委託契約書』を策定してきています。
昔はマンション分譲業者や管理業者が独自に規約や契約書を作っていましたが、最近の
マンションではほとんどこれらの『標準~』に準拠して作成されています。
管理規約が全く「標準管理規約」と異なるマンションは、管理規約の見直しを行った方が
よいと思います。
次に『マンション履歴システム』 (通称:マンションみらいネット)ですが、これは
マンション管理の情報をマンション管理センターのコンピューターに登録して、管理情報
を管理しようというものです。
このシステムには、
【登録システム】、【閲覧システム】、【比較一覧表作成システム】からなっています。
まず、【登録システム】というのは、マンションの管理情報を登録するシステムで、この
マンションみらいネットの基礎的な部分です。
次に【閲覧システム】ですが、登録された情報をインターネットを使って閲覧できるシステム
で、非開示以外の情報については購入希望者なども閲覧できる予定です。
最後に【比較一覧表作成システム】ですが、 登録された情報の全国平均値や、先ほど
説明しました管理標準指針と比較して、自分のマンションの管理レベルがどの程度なのか
検証するための一覧表を作成するシステムです。
おそらく、『格付け』といわれるものの基礎は、このデータになるものと思われます。
これらのシステムは、
○マンション管理のレベルアップ
○マンション購入希望者に対する管理情報の提供
○良好管理マンションに対する評価獲得
などを目的としています。
費用面では初年度登録費用と一年毎の更新料がかかります。
まだ、これらの費用については公表されておりませんが、私がヒアリングをした結果、
初年度登録費用が5~6万円、更新料が1~2万円程度になるようです。
また、上で説明した【登録システム】には《文書の電子化》と《図面の電子化》のオプション
サービスが用意されています。
これは膨大な管理組合の書類や図面を電子化するこにより、管理をしやすくしたり、紙の
劣化による資料の毀損を防止する狙いがあります。
マンションの役割は一戸建てへの「腰掛け」から「終の棲家」へと変化してきています。
このような中では中古市場の活性化も予想され、益々正確な情報開示が求められて
いきます。
5年、10年先には「マンションみらいネット」はごく当たり前のシステムになっていて、ネット
に登録していないマンションは信用の得られない「もぐりマンション」というレッテルを貼られ
て、資産価値を大きく下げられるという状況になっているかもしれません。
皆さんのマンションでもご検討されてみてはいかがでしょうか?